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●シネ・ヌーヴォ支配人、山崎紀子さんより●

経済的にだましだまし続けていた運営が、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりほころびはじめ、もう映画館を続けられないかもしれない、と目の前が真っ暗になったのが、昨年の春。休館を経て、たくさんの方のご支援をいただいて再開してまる一年が経ちました。休むことなく営業していますが、低空飛行が続いています。

そんな中、映画チア部大阪支部メンバーから上映企画を持ちかけられました。何度も上映会を成功させた実績はあったけれど、動員と映画料の採算が合わないとできない、状況は厳しい、時期が悪いと口を酸っぱくして言い続けていました。そんな私にメンバーたちは真っ直ぐに、どうしたらできますか?と食い下がり、自分たちで金銭面も含むすべての責任を持つということで、開催することになりました。そしてその企画と並行して、シネ・ヌーヴォの応援をしたい、と言ってくれました。厳しいことばかり言う私とのやり取りや、企画を成功させないといけないプレッシャーの中で、そんなことを考えてくれていたことに驚き、胸が熱くなりました。そして1日限りのイベント上映の結果は全回満席の大盛況、トークの進行やコロナ禍ならではの質問の受付なども工夫して、観客と映画を見事につなぎました。同じ学生にミニシアターの魅力を知って欲しいと立ち上げられた映画チア部。まさにその光景が目の前に広がったのです。(ヌーヴォの客席が若者で溢れかえったのはいつ以来だろう)純粋に心から好きなものを身近にいる人たちに届ける。とてもシンプルなことを私は彼女(彼)らから学びました。

 そして今日、完成したヌーヴォ支援Tシャツのサンプルをみんなで持ってきてくれました。誇らしげな顔がたくましく見えて、嬉しいやら恥ずかしいやら、おかしな感情で笑いが止まりませんでした。本当にありがとう。ヌーヴォの魅力をたっぷり引き出してくれたとても素敵なデザインで、気に入っています。(おまけの私のTシャツも気に入っています)

正直に言うと、映画館の低空飛行はまだまだ続くし、ずっとこのままかもしれません。それでも映画があり、観客がいて、映画館を必要とする人が(私も)います。映画チア部が作ってくれたTシャツでシネ・ヌーヴォをご支援いただけたら嬉しいです。

シネ・ヌーヴォ支配人 山崎紀子


●シネ・ヌーヴォ支援企画『may the ciné nouveau be with you』●

映画が誕生して120年以上が過ぎ、これまでにない空白を経験した2020年。新型コロナウイルス感染症による影響は今なお止まることなく、昨年を繰り返そうとしているのが現状です。東京・大阪を中心に多くの映画館が休業を余儀なくされ、営業を続けることが出来ている映画館であっても苦しい状況が続いています。シネ・ヌーヴォも例外ではありません。


シネ・ヌーヴォ。それは映画館という空間を特に強く意識する場所です。映画チア部大阪支部にとっては、活動拠点であり、仲間と出会えた大切な場所です。活動を通して日々、魅力や有難さを実感しています。
独創的で幻想的な空間、上映される作品(大好きな特集上映!)を含め、そこにしかない匂いや温度。私たちは入口の階段を降りた瞬間からシネ・ヌーヴォに潜ることが出来ます。映画と泳ぐことが出来ます。まさに映画を「体験」できる空間なのです!壁中を埋め尽くす監督や出演者たち直筆のサインは、まさに映画を愛する人に愛された場所であることの証でしょう。
映画を、映画館を、シネ・ヌーヴォを残し、受け継いでいきたい。何かできることはないだろうか。
このような思いのもと、私たち映画チア部大阪支部は、Tシャツ販売企画、may the ciné nouveau be with youを実施することにいたしました。商品の売り上げは諸経費を差し引いた金額をすべてシネ・ヌーヴォに寄付いたします。(在庫販売の商品を除く)


今回、デザインしたTシャツは二種類。
ひとつは、シネ・ヌーヴォ天井の写真がバックにプリントされています。地下に降りていく階段、サインで埋め尽くされた壁、薔薇のオブジェ、赤いシート。ヌーヴォの魅力は数えきれないほどありますが、やはり最大の魅力は水中にいるように感じられる天井でしょう。モノクロでプリントすることにより明かりが綺麗に感じられるところが魅力です。
もうひとつは、シネ・ヌーヴォの支配人山崎紀子さんがプリントされたもの。これはもうどうしても私たちが着たくって!山崎さんに何回もお願いして特別につくらせてもらいました。こちらもプリントはモノクロで、古き良き時代を思い出させてくれそう、そんなことを考えながらデザインしました。プリントが大きくない分、タックインにもぴったり。まるで映画の登場人物のような山崎さんがボトムスで隠れてしまう、なんていう心配は無用です。ハイウエストなボトムを履いても被りません。
オーバーサイズにしようか、それともジャストフィットか悩みながらお好みのサイズをお選びください。

本企画がシネ・ヌーヴォを知っている方はもちろん、知らない方にも届き、ミニシアターの現状やシネ・ヌーヴォに興味を持っていただけますように。そして、少しでもシネ・ヌーヴォの力となりますように。そう心から願っております。

映画チア部大阪支部一同

●映画チア部について●
私たちは、シネ・ヌーヴォを拠点に関西のミニシアターの魅力を伝えるべく結成された、学生による学生のための映画宣伝隊です。
元町映画館を拠点とする神戸本部と、出町座を拠点とする京都支部と共に、映画チア部として活動を行っています。
これまで大阪支部ではシネ・ヌーヴォにて、企画・配給から行った自主上映会や、監督や出演者、ゲストとのトークショー、学生のミニシアターデビューをお手伝いする"シネマツーリング"などの活動をしてきました。
現在、濱口竜介監督の『親密さ』上映、日本未公開映画の上映等を企画しています。

  • 「オール・ディス・パニック2021」。

  • 満員御礼!ケリー・ライカート監督特集

  • トークショーのゲスト、降矢聡さんと。